
10月8日の夜に、広島市内のメイドカフェ「黒猫」が入った雑居ビルで火災事故が発生し、3名が亡くなってしまいました。
今日、山手線に乗っていて、車内のサイネージでこのニュースが取り上げられていました。
「また火災事故か」と画面を見ていると、気になる情報が流れていました。
「過去に避難訓練が行われていなかった」
と言ったような内容でした。
そこでネットで詳細を確認したところ、読売新聞ニュースで次の情報がありました。
消防計画に基づく避難訓練が長年未実施だった
^^^読売新聞ニュースより転載^^^^^^^^
広島市中区流川町のメイドカフェの客ら3人が死亡した火災で、同カフェが入居する雑居ビルは2007年以降、市消防局から避難訓練などについて5回の指導を受けながら、実施していなかったことが、市消防局への取材でわかった。
また、死者3人と重軽傷者3人が出火当時に在室していた部屋は、複数の小さなスペースに分割されていたとみられ、県警は、ビルオーナーや同カフェの経営者の防火管理体制に問題がなかったかについても調べる。
市消防局は消防法に基づき、不特定多数の人が出入りするビルなどの立ち入り検査を実施。火災が起きた雑居ビルについても07年と11年に検査を行い、消防計画に基づく消火や通報、避難誘導などの訓練をしていないとして、文書や口頭で計5回指導したが、改善されなかったという。
^^^ここまで^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
この雑居ビルでは、避難訓練(消火・通報・避難誘導)をまったく実施してこなかった事実がありました。
アルバイトなど従業員には、万が一の心がけとして避難訓練を実施し、火災時に利用客や自らが少しでも迅速に対応できるよう意識付けできれば、もう少し火災事故の被害が小さかったかも知れません。
結局、防火管理は避難訓練など普段の活動の積み重ね

当社は防火管理者の外部委託をお引き受けするに当たり、消火・通報・避難誘導を目的として避難訓練の実施も含めて行っています。
避難訓練を実施する際は、
・消防署への届出と訓練当日の協力要請
・テナントや居住者への広報(店舗テナントには直接連絡!)
・訓練当日の実施支援
を当社の方で段取ります。
正直なところ、非常に手間のかかる業務です。
でも、これをやらないと、
・万が一の火災事故時に被害が拡大する
・万が一の火災事故時に建物管理者(オーナー)が消防法違反で訴えられる
という高いリスクを背負い続けなければなりません。
結局、防火管理とは、日常の自主点検や避難訓練など、当たり前のことの積み重ねなんです。
それを真面目にコツコツ積み上げられるか。
法令遵守できるか。
先日の川崎市で起こった簡易宿泊所での火災事故の時と同様に、
このような火災事故があると各行政の消防局が一斉査察(立り入り)に入ることになります。
建物オーナーの皆さん、管理会社の皆さん、消防署の指導に従って、避難訓練は面倒でもコツコツと対応しましょう。
「マメ知識」
せっかく避難訓練を実施しても、事前に消防署へ届け出ておかないと、
「実施した証拠」が消防署へ残らず、未実施と同じ扱いになる可能性が高いです。
ご注意を!
《オーナー財産の長寿命化と 不動産価値の向上を!》