テナントビルの防火管理者外部委託と実効性ある防火管理

テナントビルの防火管理者外部委託
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消防査察強化で高まるテナントビルの防火管理課題

近年、消防査察(立入検査)が強化される傾向にあり、その対象としてテナントの入居する商業ビル(以下、「テナントビル」といいます。)が取り上げられるケースも増えているように感じます。

共同住宅と異なり、テナントビルでは、防火管理の難易度が高くなりやすく、建物共用部の防火管理者は選任されていても、本来必要とされるテナント側の防火管理者が未選任のままになっているケースも少なくありません。

また、未選任となっているテナントの中には、防火管理者資格を持つ従業員がいない、あるいは講習へ行く時間を確保できないなど、なり手不足に悩んでいるケースも多く見受けられます。

そのため近年では、「防火管理者の外部委託」という言葉を目にする機会も増えてきました。しかし一方で、「外部委託サービスで必要な業務はすべて内包されているのか」「緊急時には消防署対応までしてくれるのか」と、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

実際、防火管理は単なる形式的な選任ではなく、建物全体の安全を維持するための継続的な実務です。今回は、テナントビルにおける防火管理の難しさと、実効性のある外部委託体制の重要性について、実務目線で詳しく解説します。

テナントビルの防火管理が複雑になる理由

テナントビルでは、複数の事業者が同じ建物内で営業しています。飲食店、クリニック、物販店、事務所など、用途が異なるテナントが混在しているケースも珍しくありません。このようなビルでは、各テナントごとに火気使用状況や営業時間、従業員数、来訪者数などが異なり、防火管理上のリスクも大きく変わります。

例えば、飲食店であれば厨房設備や火気使用による火災リスクがありますし、医療系テナントでは高齢者や身体の不自由な方が利用するケースもあり、避難に時間を要する可能性があります。また、物販店など、不特定多数の利用者が出入りするテナントでは、災害時の避難誘導方法についても十分な検討が必要になります。

さらに、夜間営業の店舗がある建物では、昼間とは異なる防火管理体制が必要になる場合もあります。営業時間がテナントごとに異なることで、「誰が建物内に残っているのか」「火気使用はあるのか」「緊急時にどのように対応するのか」といった点についても整理しておかなければなりません。

つまり、テナントビルの防火管理では、「建物全体」と「各テナント」の両方を把握し、それぞれの用途や営業形態に応じた管理を行う必要があるのです。ここが、主に居住を目的とする共同住宅と大きく異なる点と言えるでしょう。

火災や事故への対応を誤れば、本業で長年積み重ねてきた企業としての信用が、一気に失われてしまう可能性がある。

防火管理者は「選任しただけ」では意味がない

防火管理について誤解されやすいのが、「防火管理者を選任すれば終わり」という考え方です。しかし、実際には、防火管理者の選任はスタート地点に過ぎません。

防火管理者には、消防計画の作成、消防訓練、巡回点検、是正対応、記録管理など、多くの継続業務が必要とされます。

例えば、通路に物品が置かれて避難経路の妨げになっていないか、防火戸や消火器の周辺に障害物があり、いざという時に正常に使用できない状態になっていないかなど、日常的な確認が必要です。また、消防署の査察では、「防火管理者が選任されているか」だけでなく、「実際に防火管理が機能しているか」についても確認されます。

そのため、単に防火管理者を選任し、必要書類を消防署へ届け出ただけでは、十分な防火管理が行われているとは言えません。

近年では、防火管理者のなり手不足を補う手段として、「防火管理者外部委託サービス」を導入するケースも増えています。しかし一方で、問題視されることがあるのが、「名義貸し」のような運用です。

例えば、現地確認をほとんど行わず、建物状況も十分に把握していないにもかかわらず、防火管理者の選任だけを引き受けているようなケースです。このような状態では、火災予防上必要な管理が十分に行われず、結果として重大な事故につながる可能性があります。

本来、防火管理とは、「建物を継続的に管理すること」です。

実務として重要なのは、

  • どのような点検を行ったか
  • どのような問題を発見したか
  • 改善に向けてどのような対応を行ったか
  • その履歴をどのように記録として残したか

という積み重ねです。

実効性のある外部委託では、定期的な巡回点検を行い、防火管理上の是正対応、記録管理などを含めた継続的な運用が求められます。特に、火災事故が発生した後は、「適切な防火管理が行われていたか」の証明が非常に重要になります。

テナント企業の多くは、本業においてコンプライアンスを重視し、法令遵守を当然の責任として徹底していると思います。一方で、防火管理は本業と直接関係がない業務と捉えられやすく、後回しになってしまうケースも少なくありません。

しかし、各テナントに防火管理者の選任が必要とされるビルでは、テナント内の防火管理については、各テナント側に責任があります。そのため、人命を守るために必要な防火管理が適切に行われていなかった場合には、その責任を厳しく問われる可能性があります。

そして、火災や事故への対応を誤れば、本業で長年積み重ねてきた企業としての信用が、一気に失われてしまう可能性があることは、改めて説明するまでもないでしょう。

当社のテナントビル向け防火管理者外部委託サービスについて

このような背景から、当社では、テナント向けの「防火管理者外部委託サービス」を提供しています。単に資格者の名前を貸すのではなく、防火管理者として必要な実務を継続的に行うことを重視している点が特徴です。

具体的には、消防計画の作成、消防訓練の実施支援、巡回防火点検、消防署対応のサポートなど、防火管理に必要な実務をワンパッケージ化しており、継続的に行います。また、現地状況を確認しながら、防火管理上の問題点や改善事項についても整理し、必要に応じてご提案を行っています。

特にテナントでは、「本業が忙しく、防火管理まで手が回らない」「担当者が退職してしまった」といった理由から、防火管理体制の維持が難しくなるケースも少なくありません。そのため当社では、単なる届出対応ではなく、「継続して機能する防火管理体制」を構築することを重視しています。

また、当社では、テナント単体の防火管理者外部委託だけではなく、テナントビル全体の適切な防火管理を目指した「建物+テナント」の防火管理を一体的に支援するサービスも行っています。

本サービスは、建物の防火管理者に当社が選任されていることが条件となりますが、建物の(統括)防火管理者と、その建物に入居するテナントの防火管理者を同時に受け持つものです。毎月実施する巡回点検と同時にテナントの防火管理も実施するため、テナントにおいては月額1,500円(税抜)〜と大変お得な料金設定となっております。

また、このサービスを利用するテナントには、消防署の提供する資料をもとに作成した「防火チェック表」という表に、日々の防火管理を記録してもらう運用を採用しています。イメージとしては、駅ビルのトイレに貼ってある掃除チェック表のようなものです。

この「防火チェック表」は、単に記録を残すことを目的としたものではありません。

防火管理において重要なのは、「問題が起きた後に対応すること」ではなく、「問題が大きくなる前に気づくこと」です。しかし、実際のテナント運営では、本業が忙しい中で、防火管理を毎日強く意識し続けることは簡単ではありません。

そのため、日々の業務の中で、自然に防火管理を確認できる仕組みを作ることが重要になります。

例えば、

  • 避難経路に物品が置かれていないか
  • 消火器の周辺に荷物が置かれていないか
  • タコ足配線となっていないか
  • 火気使用設備周辺に異常がないか

など、基本的な項目を日常的に確認することで、防火管理意識の維持につながります。

また、建物の巡回点検時には、テナントへ伺い、テナント内を目視点検するとともに、その記録内容も確認し、必要に応じて改善提案や注意喚起を行っています。そのため、「書いて終わり」のチェック表ではなく、実際の防火管理運用と連動した仕組みとして活用しています。

特にテナントビルでは、建物共用部と各テナントの防火管理が分断されやすく、「建物側は把握していると思っていた」「テナント側が対応していると思っていた」といった認識のズレが発生するケースもあります。

しかし、火災が発生した場合、その影響は一つのテナントだけでは終わりません。同じ建物に入居する他テナントや利用者、建物オーナーにも大きな影響を与える可能性があります。だからこそ、防火管理は「建物」と「テナント」を切り離して考えるのではなく、建物全体として継続的に管理していくことが重要と考えます。

「テナント側の防火管理者が未選任になっている」「消防署から指摘を受けた」「建物とテナント双方を含めて整理したい」といった場合は、早めに防火管理体制を見直すことをおすすめします。

《参考》テナントビル(建物+テナント)向け 防火管理者外部委託サービス
https://e-chintaiowner.com/building/

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