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火災における最大の脅威「煙」

火災で最も恐ろしい「煙」
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火災時における「煙」の危険性

火災において最も恐ろしいものは、「炎」ではなく、「煙」であると言われています。実際、火災による死亡の大部分は、直接の火傷よりも煙や有害ガスの吸入によって引き起こされます。煙による酸素の欠乏、視界の阻害、そして有害ガスの毒性が重なり、避難や救助が遅れることが多いのがその理由です。

煙に含まれるガスには強い毒性の物質が含まれています。具体的には、火災により様々な物質が燃焼する際には一酸化炭素やシアン化物などの有害ガスが発生し、これらの物質を吸入することで酸素供給を阻害し、意識を失ったり、最悪の場合、人命に関わることとなります。このため、煙を吸い込むことの危険性は、火災による火傷以上に深刻さであるとされています。

また、煙は視界を遮るため、適切な避難行動をとることを大きく阻害します。濃い煙が部屋や避難経路を覆うと、出口を探すことは非常に困難になるため、迅速な判断と行動が生死を分ける状況で、この視界の遮蔽は極めて危険であると言わざるを得ません。

戦後最大級の火災事故である、2001年9月1日に東京都新宿区歌舞伎町にある雑居ビルで起きた火災(歌舞伎町ビル火災)では、44人が死亡し、3人が負傷するという被害が発生しました。出火原因は未だ明らかになっていませんが、出火元とされる3階の店内への放火の可能性が推測されています。
このビルでは、防火管理の要となる防火戸が機能せず、上階からの唯一の避難経路である階段に大量の私物が放置されていたことが、多数の被害者を出す要因となりました。そして、死亡原因は全員が急性の一酸化炭素中毒であったと報じられています。つまり、人々は「煙」の影響により命を失ったのです。

参考:NHKアーカイブス 新宿歌舞伎町ビル火災 44人死亡
https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0009030307_00000

火災時における最大の脅威は煙であり、適切な避難方法を知る必要があります。

それでは、実際に火災が発生した場合、この恐ろしい「煙」から逃れるためにはどのような行動を取るべきでしょうか。
ポイントは、「姿勢を低く保つ」そして「鼻と口を覆う」ことです。

煙の速度は、水平方向では大人が普段歩く速度より少しに速い程度(毎秒0.5mから1m)です。しかし、縦方向への速度はそれよりもずっと速く、毎秒3mから5mにもなります。これは大人の歩く速度の3倍から10倍で、一般的な自転車の速度と同等と考えられます。そのため、火災が発生した場合、一瞬で煙に包まれてしまうということが理解できます。

これらの事実からも明らかなように、煙は上方向に集まる性質を持っているため、床に近い位置であれば視界が確保できる可能性が高くなります。したがって、避難時には、姿勢を低く保ちながら進み、煙を吸い込まないようにタオルやハンカチ等で鼻や口を覆うことが重要となります。

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火災時の迅速な避難を実現する取り組み

火災が発生した際に迅速な避難を可能にするため、次の点について日頃から注意しましょう。

避難経路の確保
避難経路となる廊下や階段等に物を置かないでください。避難が必要な方の中には、車いすを利用している方もいらっしゃるかもしれません。そのため、避難に必要なスペースは1m以上確保することが望ましいです。また、火災発生時にはエレベーターの停止リスクを避けるため、その使用は控えてください。

防火戸の管理
防火戸は、建物内での火災の拡大を防ぎ、隣接する建物への延焼を防ぐことを目的として設置された、防火管理上重要な設備です。そのため、防火戸をストッパーで止めたり、私物を置くなどして防火戸が機能しないという事態が生じないように、十分注意してください。

誘導灯の管理
誘導灯は、火災時に安全かつ迅速に屋外へ避難するために設置されています。通常は常用電源で点灯していますが、停電等で電源供給が遮断された場合、自動的に内部バッテリーの非常電源に切り替わる仕様となっています。これにより暗闇でも20分以上点灯することが可能なため、安全に避難することができます。そのため、日頃からランプやバッテリーに異常がないかを確認し管理することが重要です。

避難経路の確認
日常的に利用している建物なら避難経路は理解していると思いますが、初めて訪れる施設を利用する際には、事前に避難経路(非常階段の位置等)を確認し、火事や災害が起きた場合も冷静に対処できるように準備をしましょう。なお、火災が発生した場合には避難のタイミングを逃さないよう、服装や持ち物にこだわらず、可能な限り早く避難してください。一度避難したら絶対に戻ってはいけません。

消防訓練の実施
防火管理者が必要とされる建物では、建物の用途に応じて年に1~2回以上の消防訓練を実施する必要があり、消防訓練のプログラムには避難訓練を組み込むことが求められます。過去には、避難口がわからずに死亡者を出すという悲劇がありました。そのため、避難訓練により避難経路の確認を行うことは、極めて重要と言えます。

消防訓練の実施は防火管理者の責務の一つですが、当社ではその消防訓練をサポートするサービスを提供しています。また、防火管理者の外部委託サービスにおいては、防火管理者としての責務を果たし、必要な回数の消防訓練を実施いたします。ぜひ、ご検討ください。

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