消防訓練を実施しない場合のリスク

消防訓練を実施ない場合のリスク
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消防訓練に必要な「避難」「通報」「消火」

当社が実施する自衛消防訓練(以下、「消防訓練」という)は基本的に、「避難訓練」「通報訓練」「消火訓練」の3つです。これら3つの訓練の実施は、当社が独自に定めたルールに基づくものではなく、消防法に定められた内容に準拠しています。建物の用途によっては、年に1回から2回以上の実施が義務づけられ、これは防火管理者の責務の一部とされています。

《出典》東京消防庁 「自衛消防訓練を実施ましょう」
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/hp-suginami/jieisyouboukunnrennwojissisimasyou.pdf

「避難訓練」とは、災害時にパニックにならず、落ち着いて安全な場所へ避難できるような手順を覚えることを主な目的としています。災害時にはエレベーターが停止する可能性があるため、避難階段を利用して指定された場所に集合することが求められます。このため、当社の消防訓練は、参加者が避難階段を使って集合場所に集まる形で最初に実施されます。

次に「通報訓練」ですが、これは119番通報のかけ方や、住所や災害の状況を消防機関に落ち着いて伝えられるように訓練することを目的としています。消防訓練では「通報者」と「消防署員」の役割を分け、マニュアルに書かれているセリフを互いに言ってもらいます。
しかしながら、消防訓練の実施場所が勤務先だった場合など、住所を尋ねられても答えられないケースが散見されます。住所が思い出せなくなった場合は、ランドマーク(目印となる建造物や特徴物)を伝えるようにしましょう。また、火災発生時にあわてて119番を思い出せない可能性もあります。そのため、この通報訓練は消防に早急に消火活動を開始してもらうため、重要な訓練となります。

最後に、「消火訓練」ですが、これは建物に設置された消火器や屋内消火栓などの設置場所と使用方法を確認し、初期消火活動に必要な知識と技術を習得する訓練を指します。当社の場合、屋内消火栓の使用法は配布するパンフレットに記載し、それを資料として活用しますが、現場では消火器の使い方の確認を重視しています。消火器は多くの建物に設置されており、一人でも容易に操作できるため、初期消火活動において極めて有効なツールと認識しています。

消火器は誰もが一度は見たことがあると思いますが、実は様々なタイプが存在し、それぞれに使用上の注意点が異なります。例えば、油火災に使用してはならない消火器や、酸欠事故防止のため地下街などでの使用が禁止されている消火器もありますが、私たちが一般的に最もよく目にするのは「粉末消火器」です。粉末消火器は全ての火災(普通・油・電気)に対応可能で、価格も手頃なため、広く普及しています。

消火器の使い方や整備についての詳細は、過去のコラム「防火管理者の役割としたい『消火器の不備』」に詳しく書かれていますので、参考にしてください。また、屋内消火栓の使い方については、「いざという時、屋内消火栓を操作できますか?」で詳しく説明しています。

なお、消防訓練を実施する際は、事前に「自衛消防訓練通知書」を管轄の消防署へ届け出る必要があります。届出様式等は各消防署により異なるので、具体的な手続きは直接該当の消防署にお問い合わせください。

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消防訓練を実施する理由と、実施しない場合のリスク

当社が認識している消防訓練を実施する理由は3つあります。

  1. 万一火災が起きた際、居住者や建物利用者が冷静に対処できるようにする
  2. 管理者(建物オーナーなど)は、防火管理者を選任し、消防訓練を実施させる義務がある
  3. 選任された防火管理者は、法律で定められた回数の消防訓練を実施する義務がある

2022年2月11日に発生し、6人の犠牲者を出した米菓製造大手「三幸製菓」の荒川工場火災では、被害者が工場の避難訓練に参加していなかったことが一因であった可能性が指摘されています。報道によると、避難口の位置がわからず、そのために避難が遅れたとされています。

《出典》読売新聞オンライン 「6人死亡の三幸製菓火災、従業員「アルバイトは訓練に参加せず」…避難口わからず逃げ遅れたか」
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220214-OYT1T50170/

この火災事故では、消防訓練は実際に実施されていたにもかかわらず、「アルバイトの参加がなかった」と報道されました。もし消防訓練が全く行われていなかったと報道されていたら、さらなる非難があったでしょう。
実際には、全ての居住者を消防訓練に参加させることは難しいと思われます。しかしながら、特に企業の消防訓練では、可能な限り全従業員が参加するような努力が必要ではないでしょうか。業務の都合で一度に全員が参加できない場合でも、訓練の回数を増やしたり、参加対象者を変えるなどの工夫が求められます。

避難訓練で救われた命があるとされた、三幸製菓火災事故

当社の防火管理者外部委託サービスでは、年間を通じて既定の回数の消防訓練を実施いたします。

防火管理者が消防訓練以外の責務に専念している場合には、「消防訓練サポートサービス」を提供しております。これは消防訓練の実施フォローと、管轄消防署への自衛消防訓練通知書の届出に特化したサービスです。なお、この自衛消防訓練通知書の作成と届出は行政書士と連携して適法に実施します。

また、基本とする消防訓練(避難・通報・消火)以外のサービスをお求めのお客様には、「トッパくん」「非常ベルくん」というオプションサービスをご提供しています。「トッパくん」はマンションの蹴破りボードを実際に蹴破ることができるサービスで、「非常ベルくん」は火災報知機の非常ベルを自由に鳴らすことができるサービスです。

これらのサービスはいずれも本物の素材を使用し、本格的な体験ができますので、ぜひご利用ください。

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