テナントに消防のプロがいた!

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小規模雑居ビルでいつも苦戦する「参加者集め」


防火管理者のこづっきです。今回支援した消防訓練は渋谷区は代々木にある20戸の住戸兼事務所・店舗のビルでした。

11時の訓練開始まで時間があったので、インターホン越しに参加を促しました。
1階のオシャレなオープンカフェの店員さんは忙しそうでしたが、11時に交代要員が来るので出席しましょう、とのこと。
2階の住居の方はお子様が小さいので出席できず、他のテナントご不在。
3階のテナントは「1人しかいないので無理」もう一部屋は「私が出ます」と参加。ありがたいです。
4階も5階もテナントは不在。

小規模な建物ですので、いつも参加者が少なくてハラハラします。

2名のうちの一人は消防のプロだった

11時にエントランスに集まったのは、結局1階のカフェの店員さんのみでした。
私と2人で消防訓練です。
当社の消防訓練テキストに沿って、避難訓練、通報訓練、消火器訓練の順で行います。
通報訓練は応酬話法で実際の通報を体験して頂きました。
消防署に電話をかけたら、慌てずに「自分の住所」と「近くの主要な建物」が言えるようにするのがポイントです。

しばらくすると、3階の事務所の方が駆け付けてくれました。
ちょうど水消火器を使った訓練の最中でしたので、その方に使いかけの水消火器を渡すと、私よりも手慣れた手つきで素早く放射するではないですか。

「実は私は消火器の関連事業者なのです」
私よりもプロ、といいますか設備のプロの方がテナントにいらしたとは!
脇の下に汗をかきました。

その方には消火器の構造や使用時における注意点やコツなどの補足説明をして頂きました。なるほど。私も勉強になります。
唯一の「素人参加者」となったカフェの店員さんも手際よく体験でき、喜んでいただけました。
3階のお客様、いやプロ参加者に感謝です。

店舗のレジ回りやバックヤード「トラッキング」にご注意を

この「プロ居住者」から、最後に「台所火災の消し方」をうかがいました。
天ぷら油に火が付いたら、水ではなく「タオル」をかけると良い、とのことでした。水をかけると油が反発して一層燃え盛るので注意が必要です。

最後は私から、以前に消防署の方から学んだことをそのままお伝えしました。
「トラッキング現象といって、差しっぱなしのコンセントとプラグの間に埃がたまり、その埃が空気中の湿気を吸収することで、漏電し発火する現象が増加しているので、埃がたまらないように注意しましょう。」

カフェの店員さんが「レジ周りやバックヤードのロッカー付近のコンセントは結構タコ足になっているので一度気を付けてみる」と言って帰られました。

少しはお役に立てたでしょうか。

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