研修で本所防災館に行ってきました!
防火管理者のこづっきです。
おかげさまで、防火管理者の外部委託事業が順調に成長し、それに伴い社員数も増加してきました。また、防火管理者だけでなく、防災管理者が必要な大規模建物の受託も増えています。このために、業務への理解を深める目的で、「防災館で実際に防災体験をしよう!」ということになり、本社スタッフ全員で本所防災館に行ってきました。
防災館は、都民の安全な暮らしを目指し、楽しみながら地震の揺れを体験したり、初期消火、応急救護、火災時の煙からの避難方法など、防災に関する知識や技術を学ぶ体験施設です。都内には「池袋防災館」「立川防災館」、そして私たちが訪れた「本所防災館(東京都墨田区)」があります。
《出典》東京消防庁 防災館 都民防災教育センター https://tokyo-bskan.jp/
その1 煙体験
火災発生時の避難で重要なことは、危険な煙からいかにして逃れるかです。まず、講師が大きなスクリーンの前で、煙の特性について詳しく説明しました。煙の毒性、空気より軽いため上部に溜まる特性、そして体を低くして落ち着きながらも迅速に移動する重要性について学びました。その後、実際に(人体に無害な)煙が充満した通路を誘導灯を頼りに進みます。
年齢のせいで膝に激痛が走りながらも、懸命に進み、出口へと向かいました。最後の通路では、停電を想定した「真っ暗になるシミュレーション」を体験しましたが、これは想像以上に恐ろしい経験でした。誘導灯のランプが切れている建物を時々見かけますが、火災時に停電することはよくある事象のため、すぐに交換するようにしましょう。
その2 消火栓の放水体験
訓練用の消火器は会社にありますが、消火栓の操作を体験することは専用の施設でなければなかなかできません。特に1号消火栓は2名での操作が必要なため、互いに声を掛け合い、自身の安全を確保しつつ迅速な消火活動に移る必要があります。
訓練用の水消火器とは異なり、水量が非常に多いため、放水する際にはしっかりと腰を据えなければなりません。女性もチャレンジしましたが、無事に消火することができました。消火栓の詳しい使用方法については、以前のコラム「いざという時、屋内消火栓を操作できますか?」を参考にしてください。
その3 AED体験
人命救助の切り札として、AEDの操作方法を学びました。初めての操作でしたが、AEDの音声指示に従うことで難しさは感じませんでした。倒れている人を見つけた場合、まず「大丈夫ですか」と声をかけることが重要です。もし、その人が反応せず、呼吸も停止しているようであれば、迅速な対応が必要になります。このとき、自分がリーダーシップを取り、素早く行動することが重要です。
周囲に他の人がいる場合は、その人の目を見て「あなたは救急車を呼んでください」「あなたはAEDを探してください」と具体的に指示し、自分は心臓マッサージを開始しなければなりません。心臓マッサージの方法については、下記のサイトを参考にしてください。
《参考》日本心臓財団「AEDで助かる命」https://www.jhf.or.jp/check/aed/massage/
その4 地震体験
地震をリアルに再現するマシンで、地震の恐怖を体験しました。震度5から徐々に上昇し、震度7に達すると、身動きが取れないことが実感できます。
このマシンの特徴は、実際に発生した地震を再現する能力にあります。阪神淡路大震災のシミュレーションでは、朝の時間帯に発生した事実を踏まえ、仰向けの状態からうつ伏せになって頭を守るポーズに移行しようと試みましたが、強烈な揺れにより身動きが取れず、悲鳴が上がるだけで、誰も成功することはできませんでした。今から大地震に備え、家具の固定や落下する可能性のある物体の移動に取り組みましょう。特に寝室では、十分な注意が必要です。
防災館での貴重な体験は、防火管理者、防災管理者を務める企業として、その意義を改めて考え直す良い機会となりました。防災館のスタッフの皆さま、ありがとうございました!
地震大国である日本に住む私たちにとって、日常の備えは決して無駄ではありません。私自身は、寝室のレイアウトを変更し、大容量のポータブル電池を購入しました。この機会に、皆さんもぜひ防災対策を見直してみてください。