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三幸製菓の工場火災の原因は「誘導灯不良」と「消防訓練」

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防火管理者のこづっきです。前回の日記で『なぜ消防訓練が必要ですか?』と消防訓練のことを書いた後で、三幸製菓さんの工場火災事故のニュースがありましたので、書かせていただきます。

■清掃アルバイトの方が工場火災でお亡くなりに

読売新聞オンラインさんで『工場火災で6人死亡、三幸製菓を県警が捜索…見取り図や避難マニュアル押収』というニュースを拝見しました。

ニュースでは

  • 消防署が過去に立入検査した際、この火災事故が起きた建物で避難誘導灯や消火器・消火設備の不良など複数の不備を指摘し、三幸製菓は1か月後に改修計画書を提出したが「誘導灯については対応の記述がなかった」
  • 今回の火災では、複数の従業員が「停電で建物内が真っ暗になった」「歩けない状態だった」と話していた
  • 警察と消防は「避難誘導灯が正常に作動していたか」を含めて調べることとなった

と、「誘導灯」が火災発生時(停電時)に、恐らくは非常用バッテリー切れで作動しなかったために、建物の中で作業中の従業員が暗闇の中、避難口を探せず逃げ遅れた可能性を指摘していました。

誘導灯の非常用バッテリーは結構高額なので、多くの建物オーナーが交換を先延ばしにしがちです。しかし、建物オーナーが法令を遵守せず、オーナーに進言すべき防火管理者がその役目を果たさず、その結果火災時に人命を守る可能性を狭めてしまったとしたら、警察や消防から厳しく追求されても仕方のないことです。

しかし、私が更に気になったのは次のニュースです。

■亡くなったアルバイト清掃員が消防訓練に不参加であった

同じく読売新聞オンラインさんのニュースで「6人死亡の三幸製菓火災、従業員「アルバイトは訓練に参加せず」…避難口わからず逃げ遅れたか」とありました。

ニュースを要約すると、

  • 亡くなったアルバイトはいずれも建物の防火シャッター近くで倒れていた
  • 工場では避難訓練が年2回行われていたが、アルバイトは訓練に参加していなかった

とのことで、消防訓練は法令に則り実施していたものの、工場内の清掃員として作業していたアルバイトの方々は参加していなかった、と言うことだと思います。

私たちは防火管理者や統括防火管理者を建物オーナーから受託し、法令遵守で消防訓練はきっちりと行っており、例えば大型倉庫などでは、建物責任者がアルバイトを含めた作業員を集めてくださり、多くの方が参加しての消防訓練を行うことができます。

しかし、例えば複数の事務所や店舗などのテナントが入居する雑居ビルのような建物では、事務所や店舗の従業員やアルバイトの方に参加を呼びかけても、参加率が高くないのが実情です。テナントの営業時間中に消防訓練を実施すれば「営業中で対応できない」と言われ、営業時間外に消防訓練を行っても「時間外はスタッフがいない」となります。テナントビルの消防訓練は「低い参加率」が問題です。

■建物オーナーと防火管理者に求められる工夫

当社ではコロナ禍という背景もあり「現場に集まっていただかなくても学べる消防訓練」を模索しています。オンラインを使った消防訓練や、こちらで用意した消防訓練動画を好きな時間に閲覧してもらうなど、社員であれこれ議論し、実験しながら実質的な参加率を高めるように努めています。

今回、その建物に勤務する社員だけでなくアルバイトの方々まで少しでも情報を届けることの重要性を感じました。亡くなった方のご冥福を祈るとともに、少しでも被害者を減らす努力をしてまいります。

※前回日記『なぜ消防訓練が必要ですか?』

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