もともと当社は分譲マンション(管理組合)のコンサルティングをしている関係で、マンションのベランダ(バルコニー)でのタバコに関するトラブルやクレーム事案は多く取り扱っています。
マンションの区分所有者が集まり組織する管理組合では、近年、
「ベランダは禁煙」のルールを新たに設けるところが増えてきています。
ベランダでのタバコを禁じる背景1:副流煙
理由は、主に副流煙(受動喫煙)です。夏場の熱い時にリビングのサッシを開けて涼んでいると、お隣さんのベランダからタバコの煙と匂いが流れ込んでくる、、、これがトラブルの原因です。
最近のマンションでは「24時間換気」が採用され、室内の空気を少しずつ入れ替えるべく、ほんお微量ですが外から空気を取り入れています。それにタバコの匂いが、、、
お隣さん同士の交流が希薄になった都会のマンションでは、被害者が直接お隣さんへ配慮をお願いすることはなく、管理組合へ注意するように依頼があります。
愛煙家の多くが室内でゆっくり吸いたいのですが、家族の反対で泣く泣くホタル族です。
で、近隣からのクレームが入ったり、管理規約(分譲マンション内のルール)でベランダタバコが禁止され、徐々に行き場がなくなります。マンション敷地の外で吸う方もいます。
まるで、都会の風俗店が警察や住民から閉めだされ都会から郊外へと追われている様に似て、冬の寒い夜にタバコを以って外へ出てゆく愛煙家の背中には、寂寥感すら漂っています。
タバコの煙はどこへゆく
しかし愛煙家からすれば、タバコはやっぱり自宅でゆっくり吸いたいモノ。
そこでどうするか?
キッチンの換気扇下で吸います。
自分が購入した専有部(お部屋)の中なら文句ないですよね。
しかし、換気扇へ吸い込まれていく煙は、ダクトを通って多くは玄関ドア上の排気口から出てゆきます。共用廊下が臭くなるのです。
ベランダから排気するマンションも多いです。
排気口からの匂いには、焼き魚や焼き肉など食事の臭いも流れ出てきます。排気口からの臭いまでクレームを言う方はあまりいませんが、内心不快な思いをしている方が多いのは間違いないでしょう。
ベランダでのタバコを禁じる背景2:吸い殻の投げ捨て
そして、最近急増しているトラブルに、上階からのタバコの投げ捨てがあります。
いつから日本人のモラルが下がったのか、いや昔からなのか、外国の方なのか、、とにかくタバコの投げ捨てが増えています。
こちらは防火管理にも関連するのですが、次回のブログで書きます。
《オーナー財産の長寿命化と 不動産価値の向上を!》