当社の防火管理者(統括防火管理者)外部委託サービスが、おかげさまで着実にお問い合わせをいただけるようになりました。
お問い合わせ元は、建物所有者(賃貸マンションや貸しビルのオーナー・建物内のテナント・分譲マンションの管理組合など)や、建物オーナーを支える方々(賃貸管理会社・分譲管理会社・不動産投資顧問会社・PM会社など)など、実にさまざまです。
一方で、お客様に「お問い合わせに至った動機」を伺うと、驚くほどに理由はたった一つです。
外注(アウトソーシング)を真剣に考えるきっかけは、何だと思いますか?
きっかけは「消防署による査察(立入検査)」
お問い合わせの動機は、ほぼ消防署による査察、つまり消防署から建物オーナーや防火管理者へ、抜き打ちの立入り検査が入る時に、このままではまずい、という動機が生まれます。
消防署による査察については、こちらの記事に譲るとして、
消防署員からの査察により、
・防火管理者が未選任である
・防火管理者はいるが、実態が伴っておらず名義貸し状態になっている
・店舗や事務所のテナント状況を正確に把握していない
といった、形式的な不具合から、
・消防設備や避難器具などの不具合が改善されていない
・廊下や階段の私物が残置されていて片付いていない
といった実務上の不具合に至るまで、建物オーナーや物件管理をしている不動産業者(賃貸管理会社等)が指摘を受けてしまいます。
この指摘(改善命令)が書面で渡されて、危機感を持たれるようです。
統括防火管理者制度が決定打に
そして、2014年(平成26年)4月に施行された統括防火管理者制度により、住宅・事務所・店舗が混在するような複合建物を中心にこれまで形式的に防火管理者を選任していた建物オーナーが、消防署からの指導で新たに「統括防火管理者」を選任しなければならなくなり、いよいよ自分たちではやりきれない、と外部委託を真剣に考えるようになります。
統括防火管理者の詳しい説明は次に譲りますが、
要するに、住宅・事務所・店舗が連携して一体となって防火管理に当たらなければならなくなり、統括防火管理者へ与えられる、建物内の防火管理者への指示権(=指示義務と言っても良いでしょう)が、業務をより実務的にしていて、とても片手間でできる業務ではなくなっているのです。
これまで防火管理者の名義貸しを無料、または激安で引き受けてきた不動産管理会社が、万が一火災事故が発生した時に、建物オーナーだけでなく防火管理者を名義出しした自分たちも普段の防火管理業務を行ってこなかったために訴訟リスクを負うことを理解し始め、当社のような専門会社へ相談に来られます。
これまでのお問い合わせから、すべての動機は、「消防署による一本の電話」から始まるようです。
たかが防火管理ですか?されど防火管理ですか?
《オーナー財産の長寿命化と 不動産価値の向上を!》