防火管理では失火は防げません

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先日、ある不動産管理業者さんから
「防火管理者を御社にお願いすれば火災が防げますよね」
という質問がありました。

私は、こう答えました。
「防火管理者をアウトソースしていただければ、今までのように名義貸しで何もしていないより、格段に防火管理の体制が良くなります。でも、防火管理に万全を期しても[火災をなくす]ことはできません。」

火災がおきにくくなるように予防できますが、失火をシャットアウトすることはできません。オフィスビルで従業員に、飲食店でお客様に、マンションで入居者に、[タバコを止めて]とはいえませんよね。防火管理者は建物利用者を24時間監視する仕事ではありません。

しかし注意を促し、意識を向上させることは可能です。当社の防火管理は、そこに力を入れています。

でも、火災事故はゼロにはならないんです。

そうなると、防火管理者のもうひとつの仕事が重要になってきます。

つまり、
[万が一起こってしまった火災時を想定して、事故が拡大しないように予防する]

という仕事です。

建物利用者(住人・テナント・事務所店舗のお客様)の人命が助かるように、日常から
1)消防設備・避難設備がちゃんと使える状態であるかを確認する。
2)避難路(廊下・階段・通路など)を確保する

これらを適切に点検し、不具合を修正していく、という仕事が、とても重要です。

あ、あと、もうひとつ、防火管理者の仕事で大切なものがありました。建物所有者を火災事故から守る。もっとも重要な仕事かもしれません。
(続く)

以上、賃貸マンション・貸しビルコンサルタントの深山(みやま)でした。
《オーナー財産の長寿命化と 不動産価値の向上を!》

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