消防訓練の外部委託を成功させる調整業務を仕組み化する方法

訓練システムも刷新
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年間3,000件の消防訓練を回すために──新システム開発で“職人技”を仕組みに変えた話

消防訓練は、防火管理者に求められる重要な業務のひとつです。避難・通報・初期消火といった基本動作を、いざという時に確実に機能させるには、日頃からの訓練が欠かせません。

一方で、消防訓練は「実施して終わり」ではありません。自治体のルールに基づき、所定の書式で管轄消防署へ訓練実施の届出を行う必要があるほか、訓練を確実に実施した証跡として、私たちは巡回防火点検と同様に報告書を作成し、お客様へ提出しています。

なお、残念ながら参加者がゼロの場合でも報告書は作成します。現地に赴いたスタッフ自身も参加者の一人となることに加え、不参加の方へも防火防災や避難に関する知識をまとめた住民向けの「手引書」を配布し、「知識が届いた」こと自体を防火管理の成果として記録に残すためです。

消防訓練の実施届出や提出書式の考え方は、自治体ごとに運用が異なることがあります。参考として、東京消防庁では「自衛消防訓練通知書(自衛消防訓練の通報)」の案内や様式が整理されていますので、届出の位置づけや手続きのイメージをつかむ際にご参照ください。

参考:東京消防庁「自衛消防訓練通知書(自衛消防訓練の通報)」
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/drs/ss_02/006.html

おかげさまで、当社の受託件数は2,000件を超えています。これだけの件数をお預かりしているということは、建物の特性や実施形態の違いはあるものの、建物によっては年1~2回の実施が求められるため、消防訓練についても年間で概ね3,000件程度を実施・運用し続ける必要があることを意味します。

しかしながら、本当に難しいのは、当日の実施そのものより、むしろその前段にある「調整業務」と言えます。

  • 物件ごとの希望条件・制約の整理
  • 管理会社・関係者とのやり取り
  • 実施枠の確保と重複回避
  • 連絡漏れ防止、確定情報の周知
  • 届出と報告のための情報整備

これらを大量に、しかも正確に期限内で回す必要があります。現場の感覚で言えば、これはまさに“いわば職人技”でした。熟練者の経験や勘、頭の中の段取りをベースに、Excelで管理しながら進める場面も多く、担当者が変われば品質がぶれるリスクも生まれます。件数が増えるほど、「頑張り」だけでは継続が難しくなる領域だったのです。

この状況を根本から変えるため、当社は消防訓練の新システムを開発しました

だから私たちは「新システム」を開発しました。調整を“システム内で完結”へ

この状況を根本から変えるため、当社は消防訓練の新システムを開発しました。狙いは明確です。訓練の調整業務をシステム内で完結させ、属人化していた“職人技”を、誰が担当しても再現できる仕組みに変えることです。

従来の訓練調整は、情報が点在しやすく、確認や連絡の往復が増え、結果としてミスや漏れが起きやすい構造でした。そこで新システムでは、訓練に必要な情報の整理から、調整・確定・管理までの流れを一つの場所に集約し、手戻りや抜け漏れを減らします。これにより、

  • 調整にかかる時間の圧縮
  • 連絡・確定情報の整理と共有の効率化
  • 運用品質の平準化(担当者による差の縮小)
  • 大量件数を継続運用できる基盤づくり

が可能になりました。

つまり、現状年3,000件程度、そして今後も増え続ける可能性のある消防訓練を“回し切る”ための方法を、個人の力量に依存するのではなく、仕組みとして整備したということです。

もちろん、システム化で効率が上がっても、当社が大切にしている考え方は変わりません。消防訓練は、防火管理者の責務として、そして建物を利用する方の安全のために、確実に実施され、説明できる状態になっていることが重要です。

そのため当社では、以下を一貫して行っていきます。

  • 自治体ルールに沿った消防署への届出
  • 確実な訓練実施と、証跡としての報告書の作成・提出
  • 参加できなかった方にも防火知識を届ける(手引書の配布)

「実施したかどうか」が曖昧になりがちな訓練業務を、巡回防火点検と同じように記録として残し、必要な情報をお客様へお返しする。これが当社の運用方針です。

まとめ:お客様にとってのメリット──“安心”を継続できる体制へ

新システムの価値は、システムそのものの新しさではなく、お客様に提供できる「安心」を継続可能にすることにあります。

消防訓練は単発のイベントではなく、毎年繰り返される防火管理の中核業務です。件数が増えれば増えるほど調整は難しくなり、運用が属人化すれば、品質のばらつきや抜け漏れのリスクも高まります。だからこそ当社は、「増えたら大変」ではなく、「増えても回り続ける」仕組みを先に整えることを選びました。

受託2,000件超という規模は、消防訓練も年間で概ね3,000件程度を安定運用する責任でもあります。これまで調整業務は“職人技”に近い領域でしたが、当社はその課題に正面から向き合い、新システムを開発しました。訓練に必要な情報・調整・確定・管理をシステム内で完結させることで、効率化と品質の平準化を実現し、継続運用の基盤を強化しています。

もちろん、効率化が目的ではありません。防火管理において重要なのは、自治体ルールに沿った届出を行い、訓練を確実に実施し、その結果を説明できる状態にしておくことです。当社では、訓練実施の証跡として報告書を作成・提出し、参加者がゼロの場合でも手引書の配布を含めて「実施した成果」を記録し、お客様にお返しします。

防火管理は、見えにくいからこそ、仕組みと記録で“見える化”する。私たちはその体制を、システム開発によって次の段階へ進めています。

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