放火を防ぐために、今日からできる4つの方法

放火から生命と財産を守るためには
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千葉県浦安市のマンション駐輪場で3件目の火事

2023年5月14日の夜、千葉県浦安市のマンションの駐輪場で、バイクや自転車が炎上する火災が発生しました。

怪我人は出ていませんが、このマンションでは今月に入ってから同様の火災が2件発生しており、短期間で3件もの火災が起きたことから、住人の間には不安が広がっています。現場には焼け焦げたガスボンベが落ちていたという報道もあり、放火の可能性もあるとして警察が捜査を行っています。

2023年5月14日に発生した千葉県浦安市の火災

《出典》テレ朝NEWS https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000299233.html

常日頃から防火管理を徹底していても、放火を防ぐことは必ずしも可能ではありません。浦安のマンション火災においては、現時点では住人の生命に影響はないようですが、このような火災が発生した際に必ず問われるのは、「防火管理者を選任し、消防計画の作成や消防訓練の実施など、防火管理を常日頃からきちんと行っていたか」です。

この際、防火管理を全く行っていない状態で、かつ住人の生命に影響が出てしまったようなケースでは、管理権者(建物オーナー等)に刑事責任が問われる可能性があります。

それでは、火災はどのような原因から発生しているのか、放火のケースも含めて総務省消防庁が公表しているデータを確認してみましょう。

出火原因1位は「たばこ」

総務省消防庁の令和4年版消防白書に「主な出火原因別の出火件数(令和3年中)」が掲載されています。

令和3年の出火原因データ:タバコが1位

≪出典≫総務省消防庁https://www.fdma.go.jp/

令和3年の出火原因は「たばこ」が1位で、次に「たき火」「こんろ」「放火」と続きます。出火件数全体では、35,222件(前年比531件増、同1.5%増)となっており、10年前(平成23年)の出火件数50,006件の70.4%に相当します。また、火災による死者数も平成23年以降全般的に減少傾向にあり、令和3年の火災による死者数は1,417人(前年比91人増、同6.9%増)で、10年前(平成23年)の火災による死者数1,766人の80.2%になっています。

10年前の平成24年版消防白書のデータを詳しく見てみましょう。

平成23年の出火原因データ:放火が1位

≪出典≫総務省消防庁https://www.fdma.go.jp/

10年前(平成23年)の出火原因は「放火」が1位でした。消防白書の同ページには「出火原因、放火が15年連続1位」と記述されており、一昔前までは「放火」が最大の出火原因であったことが明らかです。

これらのデータから、過去10年間で次のような変化が見受けられます。

  1. 出火件数全体は約3割減少している
  2. たき火が原因の出火比率が上がっている(5位から2位へ)
  3. 放火が原因の出火比率が下がっている(1位から4位へ)

この10年で、たき火が出火原因の順位を上げていることについて、意外に感じる方も多いかもしれません。
東京などの都市部では、たき火をするようなスペースや風習が少ないため、出火原因としてはなじみが薄いかもしれません。しかし、地方では春先に枯葉を集めてたき火をすることが多く、強風や乾燥した気象状況下では炎が広がってしまうことがあります。
また、最近のアウトドアブームに伴い、レジャーの一環としてたき火をする機会が増えています。強風に煽られて周囲の枯れ草に火が移るような事故も多発しているので注意が必要です。

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放火を防ぐための「4つ」の取り組み

令和3年と平成23年の2つのデータを見る限り、放火件数はこの10年で半減しています。
しかしながら、注意をしたいのは「放火の疑い」が「放火」とは別に出火原因として存在するということです。
「放火の疑い」は他の出火の可能性を残すものの、基本的には放火による火災と考えられ、令和3年中に発生した「放火」と「放火の疑い」を合計した場合、出火原因は「たばこ」を抜いて1位になることがわかります。

放火+放火の疑いを合計すると、火災の原因1位に

≪出典≫総務省消防庁 令和4年版消防白書より編集 https://www.fdma.go.jp/

放火は人々の命や財産を脅かす深刻な犯罪です。しかし、以下の方法を取り入れることで、放火防止の可能性を高めることができます。

防犯カメラの設置
防犯カメラを設置することで、不審者を見つけやすくなり犯罪の発生を抑止します。この10年で私たちの生活が劇的に変わった要因の一つに、防犯カメラやドライブレコーダーの普及があげられ、放火の抑止に強力な効果を上げています。

照明の工夫
外灯やセンサーライトを設置し、敷地内を明るくすることで不審者による放火のリスクを低減できます。電源の心配がない太陽パネルのついたセンサーライトを一例にあげれば、ホームセンターやAmazon等で数千円程度で販売されており、少額の投資で一定の効果を見込むことができます。

ゴミや不用品の処分・私物の片付け
火の元となるゴミや不用品を放置しないことが大切です。ゴミ捨て場には放火犯が近づけないよう、施錠やセンサーライトの設置等の対策を講じる必要があります。また、オートロック設備がないような建物の共用部に、毛布を入れたままベビーカーを置くなど、燃えやすい私物を置かないようにしてください。

周囲とのコミュニケーション
不審者を察知したり、近づけないようにするためには、周囲とのコミュニケーションが重要です。不審者が確認された場合、周囲に注意を促す行動が必要となります。日常的に挨拶を交わすことでコミュニケーションが取りやすくなるでしょう。自宅や職場で住人や管理人と顔を合わせた際には、大きな声で挨拶をしましょう。

これらの方法を実践することで、放火犯による被害を未然に防ぐことができますが、残念ながら「放火のリスク」をゼロにすることはできません。
そのため、いつ火災が起こってもすぐに対応できるよう、消火に必要な消防設備(消火器・消火栓等)の整備を日ごろから行うことが大切になります。
特に「消火器」は、初期消火に有効で設置率が高いことから、こちら(防火管理者の役割としてチェックしたい『消火器の不備』)を参考にして、使用方法の確認と整備を心がけるようにしましょう。

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