防火管理者のこづっきです。横浜市内の、1階にコンビニがテナント入居するワンルームマンションで、建物オーナー様から統括防火管理者を受託しました。
受託に当たり建物管理会社にヒアリングしたところ、1年前にマンション全体の消防計画を作成したものの、担当者が経験していた東京消防庁の書式と横浜市消防局のそれとで少し勝手が違ってわからなくなり、建物オーナー様も関東にいないことが多く、未だに届出にまで至っておらず困っていた、とのことでした。
たしかに、横浜市消防局が用意する「防火管理者や統括防火管理者の選任届や、消防計画の書式」は、表紙は東京消防庁のそれと共通ですが、2枚目以降は横浜市独自のものがあります。市区町村のホームページに書式や記載方法の見本がありダウンロードできるのですが、何分にも慣れないと分かりづらいですよね。私も、当社が防火管理者をお引き受けする建物が立つ地域がどうしても東京都内や首都圏の各政令指定都市などに多く、首都圏郊外の市区町村や地方都市の建物のお仕事をいただくと、ときおり他の消防行政の書式に戸惑うことがありますので、気持ちはわかります。
さて、書式や書き方の詳細は割愛するとして、全体についての消防計画書をこちらで作り直したうえで、この消防計画書の内容について、建物オーナー様と1階テナント責任者様へ確認いただき、それぞれからサインを頂く必要があります。
まず1階テナントであるコンビニの店長と合う必要がありました。が、こちらのコンビニはいわゆる直営店で、常駐の店長おらず、スーパーバイザーのような方が複数の店舗を巡回しながらマネジメントしているようです。
この方に直接電話したところ「◯◯店は当面行く予定がないし、行くとしても夜になることが多いから日程の約束ができない」「書類はアルバイトのAさんからサインを貰ってほしい。話しておくから」とのことでした。翌日店舗のAさんと連絡が取れて、後日店舗へ行き、Aさんに説明して消防計画書にサインを頂きました。責任者から「Aさんが代理人だ」と言われれば仕方がありません。
次に建物オーナー様です。こちらは簡単に会えると思いきや、リゾート地にずっと行っていて、当面自宅には戻ってこないことが判明します。
そこでこの建物オーナー様のセカンドハウスあてに消防計画書等を送ることとしました。しかし管理会社の担当者から「オーナー様に書類を送ってもなかなか戻ってこない」とのことでした。聞くと、普通郵便で送っていたとのこと。
そこで、レターパックで送付することとしました。
ところで、レターパックは2種類あるのをご存じですか?
どちらも相手先へ届けるのは同じですが(当たり前ですね)、
- 青色の「レターパックライト」は、相手先の郵便受けに投函してくれるサービスで
- 赤色の「レターパックプラス」は、相手先にて対面で渡し、受取人から受領印をいただくサービス
という違いあります。青(レターパックライト)の場合、郵便物を相手方のポストへ直接投函するため、物件には早く届きますが、受取人が受け取ってくれたかどうかはわかりません。
赤(レターパックプラス)の場合、郵便物を相手方へ直接渡すため、「人」には確実に届くことが確認できますが、不在の場合、一旦最寄りの郵便局へ持ち帰り、4日後に再度届けに行くことになるため、たまたま受取人がいない場合、手に届くのが遅くなることがあります。
今回は「建物オーナー様に確実に受け取っていただきたい(受け取ったことを確認したい)書類」でしたので、赤(レターパックプラス)でお送りし、消防計画書にサインとして当社へ返信していただくための返信用レターパックは青(レターパックライト)を同封しました。当社は確実に受け取れるからです。
このように重要な書類はレターパックを使い分けると便利です。
今回は建物オーナー様がすぐに受け取ってくださり、すぐに返信してくださり、程なくしてサインされた消防計画書等が戻ってきて、速やかに消防署で無事に届出を受理して頂きました。
もっとも、昨年に河野太郎さんが大臣の時に掲げた「脱ハンコ」の影響が防火管理の業界にも波及し、これらの書面に印鑑がいらなくなったことでやり取りがかなりスムーズになりましたが、まだまだ紙でのやり取りが一定数発生しますので、少しでも効率よく進めたいですね。
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※「河野太郎さんのお陰です」の代表コラムはこちらです。