新企画!当社防火管理者の「こづっき」がリアルガチの現場を報告します!
メルすみごこち事務所の防火管理者「こづっき」こと狐塚です。
今回は、千葉県某所にある築45年、総戸数120戸の分譲マンション管理組合の消防訓練に参加した時のことを書きました。
こちらの管理組合では、防火管理者を当社に外部委託していただいており、その業務の一環として実施した消防訓練です。
消防法では、マンションの場合、通常は年に1回実施することが義務付けられています。それだけ「万が一に備える」を「身体に染み込ませる」ということですね。
消防訓練の目的とは?
秋になると、防災を兼ねた消防訓練を実施するマンションが多いですよね。
ところで、消防訓練の目的は何でしょうか?
それは、いざという時のために、
1)パニックを起こさず
2)安全で確実に行動できるよう
3)緊急時の対応を体で覚える
の3つです。
今回は消火訓練!
消防訓練には、ざっくりと
1)避難訓練
2)通報訓練
3)消火訓練
の3種類があり、今日は3)の消火訓練を実施しました。
参加者は25名。シニアの方がほとんどで、しかも7割が女性。
今回は消防署の方に駆けつけていただき、署員からお話(講話といいます)をいただきました。
続けて、消火器の使い方の説明がありました。
その手順は、、、
1.安全ピンを外す
2.ホースのノズルの先を火元に向け
3.レバーを握りしめると、液体が火元に向かって勢いよく放出する
の「ワンツースリー」でした。
あれ?よっしーさんが言っていた「ピノキオ」とは違う!?
「ワンツースリーがイイかな」「ピノキオのほうが覚えやすいかな」で35分ほど悩んでいるうちに、頭にすっかり刷り込まれていました!
この初動だけで大きな火災が防げます。
訓練では、皆さんが代るがわる水消火器を手にとって体験されます。
(お固い話)消火器設置の基礎知識
ここで、消火器についての基礎知識を確認しておきましょう。
1)設置義務
マンションの場合「床面積が150平方メートル以上で設置が義務付けられている場所」に該当します。
2)設置場所
・通行または避難に支障がなく、必要時にすぐに持ち出せる場所
・各防火対象物から、原則として歩行距離20メートル以下になるよう、各階ごとに設置
・床から高さ1.5メートル以下の場所。消火器と書かれたプレートを壁に貼り、その下に置く
3)点検
6か月ごとに1回以上の整備点検が義務付けられています。
部屋に入って天井の火災報知器を点検する「消防設備点検」の時に、外にある消火器も点検しているのですね。
4)使用期限
食べ物に「賞味期限」があるように、消火器にも「使用期限」があり、エントランスや共用廊下にある一般的な赤い消火器は「10年」です。
消火器の本体にラベルが貼ってあり、『20●●年●月まで』と言った感じで最終期限が記載されています。一度手にとって見てみてくださいね。
なお、食べ物の「賞味期限」と同じで、「使用期限」を超えてもすぐに使えなくなるわけではありませんが、当然性能が劣化しますので、万が一の火災時に
「慌てずに、、、え~と、ワンツースリー、あ、あれ?スリーができない!!やばいよやばいよ!」
と作動しなかったら大変です。
実際に火災事故があった際、警察や消防による現場検証で『使用期限を超えた消火器を更新せずに放置して初期消火が遅れたことが事故拡大の一因だった』などとなると、私たち防火管理者だけでなくマンションの理事長にも責任が発生してしまいます。
要チェックですね。