完璧な消防設備点検、しかし、、、
消防法の規定で、年2回の実施が義務付けられている、消防設備点検。
建物オーナーの皆さんは、その消防設備点検が終了して、典型業者から「設備に異常ありませんでした」の報告書を受けて、安心しきっていませんか?
先日、病院と上階に住居が同居する複合建物の消防設備点検に行ってきました。
新しい消火器に設置したばかりの自動火災報知設備。
当然ながらすべて正常に異常なしでした。
点検が終わり、建物オーナーさんに結果を報告します。
「今回の消防設備点検の結果は、異常はありませんでした!」
オーナーさんは「やれやれ、これでひと安心」
というような安堵の顔をされます。
消防設備のチェックと防火管理の点検は別です!
しかし、この複合建物、消防設備「以外」に、非常に危うい状態が散見されるのです。
つまりは、「防火管理者としてソフト面で見た場合」は、この建物の状態はNGだらけだったのです。
・非常階段や踊り場が物置代わりに使われています。
・階段スペースの半分ほどが段ボールやごみ袋で埋められているのです。
・防火扉の前には戸棚が置かれています。
・納戸には天井いっぱいに布団が詰めこまれていて、ドアの手前まで布団で埋められているので、この納戸には入れません。
¥たくさんある部屋のほとんどは荷物でいっぱいで、ちょっとでも触れたら雪崩を起こしそうなくらい絶妙なバランスで積み上げられています。
・避難路にとにかくモノがあふれていて、体を横にしてケモノ道のような隙間を通らなければ外にでることができせん。
今回は消防設備点検のみのオファーを頂き実施した結果、消防設備は確かに正常に作動しました。異常はありません。
しかし、防火管理上は、はなはだ疑問です。
これで良いのだろうか?いや、良いはずがない。
建物が火災を含めた震災にあったときのための備えには、
ハード(消防設備)とソフト(防火管理)を組み合わせて、万全な状況を作るべきであることを強く感じた出来事でした。
建物オーナーにちゃんと言おう!!!防火管理者もセットでお引き受けしてお役に立ちたい!
以上、「防火管理にも熱い消防設備コレクター」よっしーでした!
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