こんにちは、賃貸マンション・貸しビル管理コンサルタントの深山(みやま)です。
先日、都内のある企業から、複数の建物の防火管理者・統括防火管理者の外部委託の相談がありました。
自社で所有するビルや営業事務所・店舗の防火管理者を社員にやらせているのだが、消防署へ2日間の講習を受けさせ、消防署へ防火管理者選任の登録をしただけで、何もしていない。
幸いにもこれまで火災はないが、このまま知識も何をして良いのかもわからない社員に防火管理者をやらせて良いのか、というものです。
オフィスや店舗の社員(営業所長や店長)から、
[なんとなくリスクを負った状態で仕事をしたくない]
という声が上がってきている、とのことです。
防火管理者は、非常に責任の重い仕事です。
消防・防火・避難、、、普段の平穏時にはなかなか意識されることのないものゆえに、単なる名義貸し程度の認識の企業(や経営者)がとても多いのですが、ひとたび火災事故が起こると、[普段の備えはどうなっていたの?][防火管理者は何をやっていたの?]ということが問われてきます。大きな被害や死傷者が出るようなことがあると、建物所有者やオフィス・店舗のテナント責任者だけでなく、防火管理者にも連座で刑事責任が問われます。
また、いざ火災が起こった時に、お宅はその程度の防火管理しかやっていない(何もやっていない)企業だったのか、というレッテルを貼られることも見逃せません。
消防署の査察が入り[防火管理者が未選任]といわれて、あわてて従業員を選任させたけれど、形式だけでいいの?
こんな不安を持った従業員は結構多いと思います。
組織の経営者の皆さんには、ぜひ実態の伴った防火管理を行ってください。
参考記事「管理会社が防火管理者を名義貸しした最悪のケース」(2016年1月12日)
《オーナー財産の長寿命化と 不動産価値の向上を!》