点検マニュアルの属人化防止に効くNotion活用

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点検品質の全国統一へ――防火管理者外部委託2,000件目前と「ノーション」によるマニュアル刷新

防火管理者のこづっきです。

防火管理業務において、当社が提供する【防火管理者外部委託サービス】は、多くの皆様のご支援のおかげで、まもなく受託件数2,000件という大きな節目を迎えようとしています。日頃よりご愛顧いただいているお客様に、心より御礼申し上げます。

今後も、いつ起こるかわからない火災から当該施設をご利用される全ての方の安全と安心を守ることを使命とし、現場に根ざした防火管理者業務を、愚直に、着実に遂行してまいります。

本サービスは、単なる書面上の委託にとどまらず、毎月スタッフが対象物件を巡回し、防火管理に特化した点検を実施する実践型の業務です。その結果、当社に所属する点検スタッフは全国で80名を超える規模へと成長しました。

全国各地に点在する多様な建物を対象に、それぞれの地域の消防署との対応にも調整を図りながら、安定した品質の点検を継続的に提供していく――。これは、組織の拡大とともに難易度も高まっていく課題です。特に、点検時に直面する細かな課題や、現場ごとに求められる判断力など、いわゆる「実務上の対応力」は、経験やノウハウが共有されなければ属人化しやすく、品質のばらつきにつながりかねません。

こうした背景を踏まえ、私たちが注力しているのが、「現場での判断や工夫を全体で共有し、誰が見てもわかりやすく、常に最新の状態に保たれたマニュアル」の整備です。点検スタッフの増加に伴い、新人スタッフの教育体制や、既存スタッフへの継続的なフォローを強化し、全国のどの現場でも同じ認識と判断基準のもとで行動できる体制を構築することが急務となっています。

PowerPointでは難しかった、現場対応力を高めるマニュアル運用へ

これまで当社では、点検マニュアルの作成・更新にマイクロソフト社のPowerPointを使用してきました。馴染みのあるソフトであり、資料作成に必要な機能も備えた優れたツールですが、「日々変化する現場に対応した即時更新型のマニュアル」を目指すうえでは、いくつかの限界も見えてきました。

たとえば、マニュアルの一部を更新する場合でも、ファイル全体を差し替える必要があり、既存のマニュアルとの入れ替えや社内への周知が欠かせません。さらに、現場の多忙さから更新が後回しにされ、結果として柔軟な対応が難しくなることもあります。その結果、「最新版がどれかわからない」「古いバージョンを参照していた」といった混乱が生じるケースも少なくありません。

また、PowerPoint形式では、一部の項目だけをすばやく検索したり、更新履歴をチームで共有したりといった“運用面”での柔軟性に欠ける側面がありました。

この課題について、当社のITコンサルタントに相談したところ、あるツールを紹介されました。それが「Notion(ノーション)」という情報共有・ドキュメント管理ツールです。

ノーションは、世界中のスタートアップ企業やリモートワーク中心のチームでも多く使われており、「情報の一元化」「共有のしやすさ」「共同編集のしやすさ」に強みを持つ次世代型のワークスペースです。

導入に際して、当社が着目した主な利点は以下のとおりです。

1. 最新版が常に一つだけ存在する

ノーションでは、URLひとつで常に最新のマニュアルにアクセスできます。更新のたびにファイルを差し替える必要がありません。閲覧者は常に最新版を閲覧することができます。

2. 共同編集がリアルタイムで可能

複数のスタッフが同時に内容を追加・修正できるため、現場で得られた気づきや改善提案を、担当者が即時に反映することができます。これにより、マニュアルが現場の「生きた知識」として常にアップデートされていきます。

3.スマホからでも即アクセス・検索可能

点検現場で「この対応ってどうするんだっけ?」と迷ったときも、スマートフォンからノーションにアクセスすれば、すぐに該当項目を検索・確認することができます。分厚い紙のマニュアルやPDFを開く必要もありません。

さらに、ノーションではマニュアル内の各項目が“ブロック”という単位で構成されており、検索すればそのブロックに直接ジャンプすることができます。よく使う対応例や緊急時のフローなども、ピンポイントで素早く呼び出せるため、現場対応のスピードと正確性が向上します。

4. 編集が簡単で、感覚的に操作ができる

ノーションは、専門的なITスキルがなくても直感的に使えるユーザーインターフェースが特徴です。文字の装飾、画像の挿入、表の作成など、すべてドラッグ&ドロップやワンクリックで簡単に編集できます。まるでメモ帳やホワイトボードを操作するような感覚で、誰でもすぐに扱えるため、パソコンが苦手なスタッフでも安心して活用できます。

ノーションは、世界中のスタートアップ企業やリモートワーク中心のチームでも多く使われており、「情報の一元化」「共有のしやすさ」「共同編集のしやすさ」に強みを持つ次世代型のワークスペースです。

組織に蓄積される“ナレッジ”としてのマニュアルへ

これまでのマニュアルは、本部から現場へ一方的に情報を伝える「指示書」としての役割が中心でした。しかし、これからの現場運用においては、それだけでは不十分です。現場で得られる知見や工夫、実際の対応事例などを集約し、組織全体の“ナレッジ(知識資産)”としてスピード感をもって蓄積していく――。今後は、そうした「双方向型」で「スピーディー」、そして「進化し続けるマニュアル」への転換が求められます。

ノーションを活用することで、私たちはその第一歩を踏み出しました。最初は新しいツールということで少し構えていた部分もありましたが、実際に使い始めてみると、どんどん楽しくなっていきました。気づけば、レゴブロックに夢中になっていたときの感覚と似ていることに気づきました。形や大きさの異なるパーツを組み合わせ、思い描いた完成形に近づけていく過程。操作の自由度が高く、直感的にレイアウトや構成を変えられるノーションには、まさに“組み立てる楽しさ”があるのです。

これは単なるマニュアルの更新作業ではなく、「どうすればスタッフにとって使いやすく、理解しやすくなるか」「どうすれば現場で即座に役立つ内容になるか」といった創意工夫を重ねながら、より良いものを作り上げていくプロセスでもあります。そして、それを通じてスタッフ全体が共通認識を持ち、同じ判断基準のもとで動ける状態を目指しています。

防火管理の現場では、ほんの些細な判断の違いが、最終的には大きな安全性の差となって表れます。だからこそ、すべてのスタッフが迷わず、的確に、そして自信を持って対応できるよう、常に最新かつ現実的なマニュアルが必要不可欠なのです。マニュアルは紙で配って終わりではなく、日々の現場からの声を吸収しながら改善し続ける「生きたツール」であるべきだと私たちは考えています。

点検品質の全国統一という大きな目標に向けて、ノーションのようなツールを取り入れながら、本部と現場がより密に連携し、「安全が当たり前である社会」の実現に向けて、一丸となって取り組んでまいります。

《参考》Notion(ノーション):あなたのニーズを叶えるAIワークスペース。
https://www.notion.com/ja/product

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