消防訓練の実施日指定や巡回防火点検の事前連絡等(オプション)は有料サービスです
防火管理者のこづっきです。
「消防訓練を土日限定で行ってほしい」
「巡回防火点検の実施日を事前に通知してほしい」
「請求書を指定の書式で作成し、所定のルールに従って発行してほしい」
このようなご要望をいただくことがありますが、当社の場合、原則としてこれらの要望に対する対応は有料(内容に応じて月額数百円~の加算)とさせていただいております。
他の業者が当然のように対応している要望を、なぜ有料扱いにするのかと不満に思うお客様もいらっしゃるかもしれません。私たちも可能な限りお客様の要望に定額料金内で応えたいと考えていますが、それにはどうしても限界があり、やむを得ずこのような対応を取らせていただいております。
それでは、なぜ個々の要望に対する対応を原則として有料とするのか、株式会社ドトールコーヒー(以下、「ドトール」)とスターバックスコーヒージャパン株式会社(以下、「スタバ」)を例にして説明させていただきます。

当社はドトールモデルです
ドトールとスタバを利用したことがある方は相当数いらっしゃると思います。
個人的な話をすれば、私自身が両店ともに自宅から近いということもあり、その日の気分や食事の有無で使い分けて頻繁に利用しています(このコラムを作成しているのが、まさにスタバ店内です)。
ドトールとスタバを同様のカフェスタイル店舗として比較した場合、次のような特徴があると思います。
ドトール
- 料金が比較的安い
- カスタマイズ対応が限定されている
スタバ
- 料金が比較的高い
- 細かなカスタマイズ要望に対応できる
双方のビジネススタイルの大きな違いは「細かなニーズにどれだけ応えられるか」と「価値観に見合うための価格設定」であると考えます。
例えば、まさに私の目の前にあるスタバのドリンクは「トールチャイティーラテ・ライトシロップ・ソイに変更・オールミルク・エキストラホット(90℃で)・最後にシナモンパウダー3振り」という、なかなかのレベルのカスタマイズですが、このような細かなニーズに応えるための「設備投資」と「人への投資」をスタバでは実施しており、そのための「価格設定」があります。
一方でドトールでは、このような細かなカスタマイズ要望には原則的に応えてもらうことができません(少なくともカスタマイズ・マシマシ注文をしている人を見たことがありません)。
ドトールでスタバのように温度まで指定できるような細かな対応を可能とするならば、価格設定を大幅に見直さないと難しいのではないでしょうか。それでは、ドトールでは利用者の満足を得ることができないのかと問われれば、決してそうではありません。商品自体の工夫を凝らして企業努力を継続している結果、多くのお客様からの支持を得ています。

それでは、当社の巡回防火点検の「事前連絡」を例に説明します。
当社は、日常の防火管理業務の一環として、原則として毎月1回、専門のスタッフが現地へ行って点検を実施しています。これは、日々進化を遂げる最新テクノロジーを駆使しても代替できるものではなく、そこには人件費というコストが伴います。
そもそも、なぜ当社が全国対応を原則として可能としているのかと言えば、点検や消防訓練を担当する現地スタッフの確保ができるからに他なりません。
難しいとされる求人を基本的に可能にしている要因は、「点検時間に縛られず、隙間時間を利用して自由に業務ができる」という、点検スタッフにとって大きなメリットがあるからです。特に、副業として点検業務を行っているスタッフに対して、事前連絡を必須とする運用を常態化させてしまうと、求人は一気に難しくなります。
一方で、当社として「事前連絡には一切応じない」という姿勢を貫かなくとも、現地の点検スタッフが自由な時間に業務を行えなくなる代わりに、報酬を加算することで対応できるケースもあります。そのため、事前連絡が必要な場合には、その報酬加算分をお客様にご負担いただく運用としています。
近年、重大な火災事故の影響もあり、商業ビルや雑居ビル等に対する消防署の査察が全国的に強化されています。その結果、防火管理者の未選任を指摘され、改善に向けた「是正計画報告書」等の早急な提出を求められるケースが増えています。
管理権原者にとっては、もはや対応を先送りできない状況といえます。
このように窮地に追い込まれた管理権原者が抱える、「防火管理者のなり手がいない。どうすればよいのか」という切実な悩みに対し、当社が1件でも多くお役に立てるのであれば、スタバのように「自分好みにカスタマイズできるため、多少料金が高くても利用する」という、顧客の細かなニーズに応えることができる経営ではなく、ドトールのように「均一的なサービスを基本としても価格と品質に納得できる」という経営スタイルを取らなくてはいけないと考えています。
私たちが、きめ細かな顧客ニーズに応えるべき体制を敷いて最大限の満足を引き出そうとすれば、それを可能とするための人や設備への投資が必要となり、結果として価格を大幅に見直さないと経営が成り立たなくなります。
当社は、「防火管理者のなり手がいない」という、いわば社会問題ともいえる状況に対し、強い問題意識を持っています。
火災の発生を未然に防ぐことはもちろん、万が一火災が発生した場合にも、初期消火や迅速な避難を可能にする体制を整えることで、建物利用者の生命と財産を守る。そして同時に、防火管理体制の不備により管理権原者が抱えるリスクを軽減したい。
このような強い信念のもと、当社は防火管理者外部委託サービスに取り組んでいます。
全国の「困った」に対応するため、ご理解をいただけると幸いです。

株式会社ドトールコーヒー 企業理念
https://www.doutor.co.jp/about_us/company/identity.html
スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社 Our Mission and Values
https://www.starbucks.co.jp/company/mission.html
これからもおいしいコーヒーと、すばらしい空間をご提供ください。








